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マレ地区、オペラ地区探索



毎日ホテルに帰っては
自然と早めにきっちり眠るので、早起きが全く苦じゃない。
日々の疲れはこの睡眠で補われていたんだと思う。

ホテルの朝食もガッチリ食べて
テキパキ準備をし、今日も出発。

しかし、実はロンドンへ出発の日にちを1日早く
換算しており、スーツケースにまとめた荷物を
持って、アホなふたりはロビーへ。
ホテルマンに出発は明日だよと笑われ、
恥ずかしい、でも1日特した気分になって浮かれた。

気を新たに、インテリアショップ、雑貨屋、服屋など
あちこちうろつくためにマレ地区へ。
フィガロのパリ特集の付録の地図を持って出たのだけど
これがかなり役に立った。

昔から行ってみたかったCOLETTEは
すっかり観光地化していて
開店前から日本人の姿もチラホラ。

日本では、見たことのないものを探すのは難しいが
さすがに鮮烈なものが沢山発見でき
お店の外装、内装もさすがのセンス!
ひたすら盗撮。私は見張り。

私は明らかにゲイのパリジャンが経営する雑貨屋さんで
おみやげを購入。日本人デザイナーの商品を扱ったお店も多く、
3軒に渡るsentouはイサムノグチや柳宗里の
商品がたくさん並んでいた。

オペラ地区ではhabitatに寄るはずがまたしても
閉店時間に追われ、寄れずじまいだった。
日本にも店舗があるPAULで夕食にバゲットのサンドウィッチと
いちごのタルトを買い
道端のクレープ屋でクレープを食べ、
夜の冷え込みが迫ってきたなかメトロに乗ってホテルに帰る。

観光

早起きして今日は観光地巡り。

朝から凱旋門に行き、その足で新凱旋門へ。
私は凱旋門そのものを観た時より
凱旋門~新凱旋門を巡った事にすごく面白味を感じた。
ここでも凱旋門の美しい彫刻を施された建築様式と、
新凱旋門には新しいセンスと技術に感動した。
この日はお天気が良く、空は鮮やかな青をしていた。

それからパリのシンボル、エッフェル塔へ。
エッフェル塔に登る事自体より、下から見上げるように
写真に納めるんだと楽しみにしていた。
念願通り、なかなか良いアングルで写真が撮れた。
かなりはしゃいだ。



続いて時間がなくなってきたので
オルセー美術館は素通りし、ルーブル美術館へ。
ここには北海道の札幌で見たモエレ沼公園の
イサムノグチのガラスのピラミッドそのものがあった。
しかしこれもまた古代の建築様式に
溶け込んだメラミン樹脂貼りのピラミッドが
青い空と共にとても美しかった。

その足でシャンゼリゼ通りの、いわゆるブランド街へ。
欲しいものがわずかながら有ったので
ヴィトン本店に寄るも、ああ!やっぱり
店内に長い行列があり、欲しい物が有るなら
そちらに並んで下さいと日本人の店員さんに言われ
ありがとうございます!と言って速攻お店を後にした。

この時点でかなり萎えたのだが、やっぱり
旅行前から買うつもりだったものだけは諦めたくなく
もう1店舗のヴィトンへ。こちらも日本人、アジア人が
多かった。本店よりは幾分ましだが。

来年のスケジュール帳とバングルを必死の思いで買い
(ここではたまたま付いてくれたフランス人女性の
 店員さんが物凄く親切で難なく気持ちよく買い物ができたが・・。)
カードを切って、免税の書類を発行して貰い
外で待ってくれていた彼氏を探すと
お店の前の石のベンチに寝転がり、空の写真を撮っていた。

その姿を見た途端、こんな事に必死の自分が
とても小さくて恥ずかしく思ったのを忘れられない。
人間の価値って、持ち物でなんか決まらない。
日本人観光客のツアーに混じって

私は明らかにブランド物目当ての浮かれ日本人。
バングルはショーケースになかったので
絶対やりたくなかった、雑誌の付録の
商品写真を見せる行為・・をしてしまった。

常々思ってきた事だけど、ブランド物を持つことで
私はなにか安心でも出来るのだろうか。
自分に似合った身分相応のものを身に付けている人の方が
100倍かっこいいと判っていたはずだ。
ブランド物事態を否定する訳ではないし(デザインの素晴らしい物は
見ているだけで惚れ惚れするし)今回買ったものも然り、
自分に見合っている(と思う)本当に欲しいものは持ちたいと思う。

価値観が更に明確になった1コマであった。

最後にジャン・ポール・エヴァンに寄って
ドバイ空港以来していない“お茶”をと思ったが
閉店間際でアウト。
おみやげ用にタブレットを10枚注文したら
日本語OKの店員さんもギョッとしていた。
フランスの物価は日本より高いが
ここだけは別。タブレットは日本のショップの
約半分の値段だった。

早いもので



もうすぐ旅行、の月に差し掛かってしまった。
休みの度に買い物に出掛け
スーツケースベルト、スニーカー、洋服、備品等
だんだん準備が整って行く。

長年の憧れの末、入手したRIMOWAのスーツケースを
使うべき日が近づいているのだ・・。

今日は買い物途中にお茶しつつ
旅行までにやるべき事リストと
持ち物リストを作る。

高松

高松で存分に休息を取り
朝からNさんお勧めの釜揚げうどん屋「長田」へ。
うどんはきめ細かくつるつるで喉越しが最高に良く、
讃岐うどんにしてはやわらかめ。
荒くれ船乗りの酒樽のような瓶に入った
だしもものすごく美味しかった。

その後金比羅山をほんとに冷やかし程度ぶらつき、
こちらもまたNさんお勧めの
“テレビチャンピオンで優勝したパティシエ”の居る
ケーキ屋「Louve」へ。

言われたとおり半熟チーズケーキと
和三盆のロールケーキをイートイン。

今年はもうすでに夏休みが2回訪れたような夏だ。

直島



今週末は、急きょ直島に行くことになった。
ずっと行ってみたくてたまらなかった直島についに・・!
早起きして大はしゃぎで出掛ける。

まず岡山の奈義現代美術館“Nagi MoCA”へ寄り道。
こちらもかねてから行きたかった
荒川修作の作品を体感したくて。

「偏在の場・奈義の龍安寺・建築的身体」と題されたその作品、
外観から眺めた太鼓のような形の建築物のなかに
すっぽり収まり、京都の龍安寺の石庭をモチーフに
天地が反転しているのか何なのか、
普段使っている五感や価値観が
ひっかき回されたような感じを受け、面白かった。

勿論写真を撮りまくろうとしたけど
どうもカメラにうまく治まらず断念。

岡山からフェリーに乗り念願の直島入り。
着いた途端、島民の人が普通に暮らす漁村のような印象を
受ける。バスに乗り継ぎ、まず着いた
地中美術館は7月に完成したばかり。
先日兵庫県立美術館で安藤忠雄さんが言っていた通り
モネの原画が展示してあった。
 

地中美術館

 
この美術館に着いた途端、未来を描いた映画に
出て来そうな建築物、管理体制が鮮烈だった。
まずクロード・モネの睡蓮は、よく知られた睡蓮より
ダークな色合いで美しかった。
驚いたのはこの展示スペースの床は
5cmくらいの角に切られた大理石が
7万個敷き詰められていた事。

隣のジェームス・タレルの作品はもう言葉には
言い表せないくらい素晴らしかった。
ハコ一体を使った光のアートだった。
この人の作品をいつかぜひ観てみたいと思っていたけど
こんなに満喫できるとは・・。
そのほか、ウォルター・デ・マリアなど
本当に卒倒してしまうくらいに刺激的な作品ばかりだった。
写真は全くもって禁止されているけど
こんなに素晴らしい忠雄さんの建築物を観てしまっては
いかんともしがたく、監視の目を盗んでは
こっそりとデッドスペースで写真を撮り合う。

その後、ベネッセミュージアム目指して歩いていると
海辺にジャグジーが。
砂浜で遊び、ジャグジーで足湯をして
ミュージアムに着いた頃には
もう閉館も近く、慌てて最終のバスを待つ。

最終のバスに乗ってフェリー乗り場へ。
想像以上の感銘を受け、きっとまた来たいと
彼氏も思ったはずだ。
岡山に着くと更にフェリーで高松へ。

北海道



今日から、兄の結婚式をに付け合わせて
北海道に家族旅行に。
朝早くから伊丹空港に集合。

着いてすぐ千歳空港でレンタカーを借り、
今日は私がかねてから行きたかった
札幌モエレ沼公園へ。
イサムノグチがディレクションした
その公園、まずHidamariという名称の
ガラスのピラミッドがあまりに美しく
狂ったように写真を撮ってしまった。
さすがは北海道、何とも贅沢な
広大な敷地がとても気持ち良かった。

モエレ沼ビーチや遊具などを散策して
今日の宿泊先である小樽へ向かう。

良い時間に着いたのですぐに食事へ。
魚介に満たされているこの界隈で、たまたま
“私がピンときた”から入ることになった
「一心太助」というかなり汚いめの魚料理屋が大当たり。
なにを注文しても期待以上で、
ぼたん海老のとろとろプリプリ具合に
「おいしい!!」と何度絶叫した事か‥!
完全に参ってしまった。

ウニカニイクラ好きの家族のビールも進む進む。

感涙



今日は朝から「ブラジル・ボディ・ノスタルジア」を観に
東京国立近代美術館へ。
竹橋という場所にある美術館は
東京の喧噪とはかけ離れ、最高にエスケイプできる場所。
この展示会をタイミング良く鑑賞出来て本当に良かった。

色濃いブラジルを象徴する作品の中
ブラジルのスラムに住むストリートチルドレンの
足型や手型を石膏作品にして、ずらりと並べた作品があった。
作品と共にスライドが流れていた。
ストリートに住む子ども達、家族を持っている子も居た。
みんなカメラの前では笑顔を見せる。
現実は、日常は、どんなに辛いものなんだろうか。

日本という無防備な国にしか住んだ事がなく、
しあわせぼけの私はブラジル音楽が大好きだけど
あの高揚感、哀愁はこの絶望的な生活環境から
絞り出すように生まれた宝なんだと改めて思った。

いろいろ考えながら泣けて泣けてたまらなかった。
カメラの前の子どもの笑顔はあんなに明るく、強く
美しいのに。

ストリートチルドレン、毎年半数は亡くなってしまうらしい。
社会情勢も悪く、ギャングの抗争も耐えない環境で
ギリギリの、今日は生きても明日は死ぬような生活を
彼らは毎日受け入れるしかないのだ。

去年観た「シティ・オブ・ゴッド」や
「モロ・ノ・ブラジル」の灼けたような映像が浮かんだ。



安藤忠雄

今日は万博公園に行くつもりだったが雨にて断念。
急きょ兵庫県立美術館の「世界の美術館展」に。
この日は安藤忠雄の講演があるというので
ちょうど良かったと出掛ける。

世界の安藤は、しゃがれたバリバリの大阪弁。
仕事で未だに失敗したりコンペで負けたりしている事もあると
気さくに話したり、常々謙虚で前向きな人だと改めて思った。
彼の建築物は、ど素人の私でも
いつも感銘を受ける。コンクリートやガラスという素材の生かし方の
美しさと共に、自然が必ず重宝された存在になっているところに
森羅万象への愛というものが感じられるのだ。
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