Life affair -111ページ目

「追憶」




「Sex and the City」のエピソードになり、
キャリー達が盛り上がっていた
映画「追憶」をやっとTSUTAYAで見つけた。

第二次世界大戦中のアメリカで、反戦活動に熱を入れる
お堅い才女と、プレイボーイの文筆家の
意外な接点から起きる恋愛物語。

ハイスクールを卒業後、再開した2人は恋人同士になり
互いの違いを受入れ合いながら、恋愛を育むが
政治活動が基点である彼女の生活と、
くだけたフランクな友達関係を尊重し
彼女の堅さに理解の許容範囲を提示できなかった彼は
子供を1人授かった後別れる。

ふたたび再開した2人、彼は元彼女と結婚、
彼女も新しい夫との暮らしを始め、
ますます政治活動に力を注いでいる。

離れて、再開して初めてお互いを理解できる関係に
進んでいるのだと思うが、その感情は
もう友情にとって変わり最後の彼女の台詞
「可愛い奥さんね」で締めくくられる。
皮肉的にも聞こえない事もない台詞だが
ここにきてやっと本心でこの言葉を言えたのだろうと
染み入るエンディングだった。

なにより有名すぎるテーマソングが
叙情的で切なかった。

映画三昧





2月に入って、ついに会社最後の日を迎え
無職生活に突入。
何度も送別会をやってもらっている間は
寂しかったけど、ここにきて
やっとすっきりと新しい気持ちになれた。

しばらくは旅行の計画を立てて少しうちで仕事をし、
あとは引っ越し前後に貯まっていた
観たい映画を片っ端から観て貪るように本を読む日々。
至福である…。

「ジョゼと虎と魚たち」
これは公開当時、予告を観て
食わず嫌いだった映画。
美女好きの私は池脇千鶴にどうしても興味を持てず、
しかもねっとりした大阪弁でなにがジョゼじゃと思っていた。
おうちの汚さやなんかにも拒否反応を起こしていた。
たまたま最近、妻夫木聡の「69」を観たせいもあり、
続けて観てみたのだけどこのジョゼが物凄く良かった。

なにがというと、あんなに否定的だった池脇千鶴の演技
奇をてらってもいず、媚びてもおらず
完璧だった。うまかった。
すごくぶっきらぼうで、おっさんのような喋り方、
(これは育ての親のおばあの喋りかたそのものであるのだが)
それが完璧なジョゼを作り出していたのだろう。

夢見がちな私は、出会うべくして出会った二人の
初めての恋愛の結末があまりにもあっさりとしていたので
物足りなくもあったけど、最後の妻夫木くんの
号泣で一掃され、つられて私も思いもよらずの号泣だった。

レンタル中に3回もリピートしてしまいました。

その他割愛
「エレファント」
「ドッグヴィル」
「ヴァイブレータ」
「アイデン&ティティ」
「クリビアにおまかせ」

「オペラ座の怪人」
「Ray」

「Sex and the City」鑑賞会




OさんとHさんがうちにやってきて
「Sex and the City」鑑賞会。
シャンパン飲んでケーキ食べて
すっかりクリスマス気分。

鑑賞中は、笑いあり涙あり大盛り上がりだったが
途中からついつい恋愛話で盛り上がり長話。
結局途中からの上映会は延期に。

笑い納めかもっていうくらい笑った。

金沢21世紀美術館



念願の美術館へようやく行けるのだと
早起きし、出掛ける。
まずは外観からして、ああこれだ!!と大興奮した。
地方の美術館の利点は惜しみなく土地を
使える事だと思う。

円形で、光を遮断する構造が常の
美術館には珍しく、側面は大きなガラス張りの
低い円柱の建築物は、SANAA/妹島和世+西島立衛によるもの。

10月にオープンしたばかりという事もあり
朝から客の入りは多かったが
これまで見てきた日本の美術館に比べ
子どもからお年寄りまで年齢の幅がかなり広い。

これはポンピドゥ・センターや
テートモダンに行ったときも思ったことだけど
本当に素晴らしいアートというものは、年齢や時代なんか
簡単に越えてしまうことが出来るんじゃないだろうか。

誰もが一瞬で面白い、新しい、見たことがない、凄いと
直感的に感じたり、疑問を持ったり
子どもの頃のような純粋な感銘を受けるんじゃないかと言える
世界の新鋭作家の作品が、広い館内に悠々と
納められていた。

いちばん印象的なのはやはり新日曜美術館でも
衝撃だった、レアンドロ・エルリッヒのプールと
東京国立国際美術館の「ブラジル・ボディ・ノスタルジア」でも見た
エルネスト・ネトの立体オブジェ。

日本人アーティストの作品展示も多く
今年も日本人の感性が世界に響いているなあと嬉しくなった。

その足で兼六園に寄り、歴史的な知識はないが
加賀の歴代の藩主の手により造られ、保持されてきた
日本三代名園のひとつらしい美しい庭を散策。
見事な枝振りの松の木には、雪吊りの縄が施されていた。

その後車を飛ばし、日本海岸沿いを車で走れるという
渚ドライブウェイへ。
冬の日本海の浅いグレーとカモメが情緒的だった。
浜辺には越前クラゲの死骸が数体打ち上げられていた。
私は7、8年くらいぶりに車を運転、気持ちが良かった。

帰り道は3、4時間かかるが
疲れているであろう彼氏はグチひとつこぼさず、
まだ夕方なのに、周りが海や山なせいか
深夜並みに真っ暗な高速をひたすら飛ばす。

どうしてもその日に見ておきたかったソファがあったので
閉店ギリギリでなんばパークスのHUGへ。
目当てのソファは値段の割に美しい革張りだったが

柔らかすぎるソファがなんとなく腑に落ちず断念。

http://www.kanazawa21.jp/ja/index.html

紅葉



有馬温泉へ。
今年は台風の影響で紅葉が美しくないらしいが
有馬の山奥、紅葉の道の紅葉は見事だった。
温泉街をぶらつき、疲れたら足湯に入ったりして
ホテルに帰り、温泉に。
夜は結構寒かったし、気持ちよかった~
毎日温泉に入りたいと思った。

『血と骨』

Sちゃんに勧められ読み始めた『血と骨』を貪り読んだ。
主人公の暴君、金俊平の荒々しく欲望の赴くままの
半生をなぞらえた小説で、舞台は戦前からの大阪の下町。
知っている地名ばかりが登場する。

主人公が、北朝鮮の済州島から日本に移り住み、
勤め先の蒲鉾工場を始まりとするこの物語に息つく暇もなく
引きずり込まれた。

私は暴力もやくざも汚いものも嫌いだけど
登場人物の魅力や、作者の文体や表現力によっては
思いきり魅力的に捕らえてしまう傾向がよくある。

金俊平はこれまで小説や映画の中でも出会った事が
ないくらいのどうしようもない極悪人だけど
同時にどうしようもない底知れぬ孤独を背負った男なのだった。

勢いで、ついでに映画も観に行ってしまったが
こちらにはガックリ。
北野武の金俊平はまるで鬼瓦権三だった。コントだった。
成漢はオダギリジョーだと勝手に思っていたら違ったし
なしくずしの期待はずれ。だいたいあの大作を
2時間やそこらで完結させるのは無理だったと思う。

登場人物の心情や環境を細部にまで語れる余裕がないぶん
薄っぺらく理解しがたいものになっていて残念だった。

その後、作者 梁石日の作品を何作か読んだが
やはり『血と骨』を超えるのめり込みはなかった。

100%Desigh



そしてこの日がやって来た。
彼氏の会社が出展するインテリアの展示会。
このためにホテルをこのアールズコート近辺の
サウスケジントンにしたのだ。

入場するのに一波乱、一応招待状を持っていたのだけど
通じず、入場料を払って下さいと言われたのだけど
何となくシラッと別の列に並んでみたら
難なく無償で入場できた。

どのブースを見てもさすがに見たことのない新鮮な
インテリアや雑貨が立ち並んでいて、
片っ端からカタログを貰う。
そして片っ端から撮る、大半は無許可で。
もう夢中であった。トランスしていた。

大量のカタログを一旦ホテルに置いて
再びオクスフォードサーカスへ。
いろいろ買い物をして荷物もいっぱいになったところで
次々とショップは閉店。今日もまたバスに乗ってホテルに戻る。

ギャラリー巡り



今日は朝からチェルシー地区のコンランショップへ。
この周辺は明日の100%デザインに出展するショップも
多いようだった。
コンランショップはスタルクフェア中。
店頭にはスタルク×ナイキの
コラボレーションスニーカーが並ぶ。
日本のショップよりさすがに品揃えが多く面白かった。

サーチギャラリーとダリ展を目当てに
再びテムズ川沿いへ。
世界一の大観覧車、
ロンドンアイにも乗ってみたかったけど
朝食ミーティング時にひとり15ポンドかかると知り
なんだか萎えて、取りやめた。

ダリ展は思っていたより小ぢんまり、サラリと流すように観賞。
というか今あまりダリに感銘を受けないようになったのかも。
高校生や専門学生の時はもっと興味を持っていたはずなのだが。
例のくちびる型のソファはかわいかったが
盗撮写真にはしっかりと柵が写ってしまっていた。

サーチギャラリーは90年代後半に脚光を浴びたアーティスト、
ダミアン・ハーストの作品が観てみたくて寄る。
有名な、動物の剥製を透明なゼリー?、いや、樹脂に
閉じこめた作品がそこにはあった。
雑誌や作品集でさんざん見たあれが。
サメの方は間近で見ると自分が海の中に居るような
怖さや面白さがあった。もう1点は同じく樹脂詰めのひつじ。
輪切りの牛はなかった。

他にもこのギャラリーには新鋭作家のあらゆる作品が
各小部屋に並ぶ。日本からは森村泰宏。
中には、私の苦手とする“奇をてらっただけ”の
(ように見える)ものもあったが、中で面白かったのは
ギャラリー内3箇所で出会った蝋人形。

はじめに受け付けで、またしても隠し撮りしようとして
注意されたギャラリースタッフの背後に
ハワイ旅行としか考えられない格好をした白人夫婦が見えて
なんかやぼいったい、場違いすぎる人が居るんだなあと
チラリと思っていたけど、入ってよく見ると
なんと蝋人形だった・・面白い。よく出来ている。

もう1体は作品の飾られた小部屋から出てきたら
ベンチにおじいさんが座っているのだけど
もしや・・と思ったらこれもお人形。
膝に置いた腕のしわなんて本物よりリアルだった。
もう1体はシュラフに入ってずさんに廊下に
転がっている人だった。
ジッパーが完全に閉じられていて姿は見えなかったけど
この演出がなんかコントというかドッキリというか
かなり印象深くて笑った。

出てきてテムズ川沿いに座って
鳩に餌などバラまいて、またふたりの財布からコスタカフェで
コーヒーを買って、オクスフォードやボンドストリート辺りを
うろつき、買い物。
由緒ある高級デパートや、H&M、TOPSHOPなどの
ロープライス洋服店などを探索。
後者2店舗は、10ポンドとか20ポンドの
安い服が大半なのだけど
掘り出し物だらけ。
もっとざくざく発掘したかったが
すぐに閉店時間になってしまう。

ロンドンはデイトラベルチケットを買うと
地下鉄もバスも自由に乗れるので
行きは地下鉄、帰りはたいがいバスだった。
帰りは疲れているので有り難かった。
ダブルデッカーではもちろん2階の最前列に!

テートモダン



いかにもロンドン、という曇りのお天気。
雨も少しパラついている中、朝からテートモダンへ。
地下鉄に乗ってロンドンブリッジ駅へ。

テムズ川沿いを歩いて向かう途中、
通勤途中のビジネスマンが朝食用であろう
フルーツやコーヒーを買いに立ち寄っている
屋台のようなものがあったので
ふたりの共通財布からカプチーノを購入。
お店のおじさんは日本に友達が居るんだと
日本のタバコや五円玉を見せてくれた。

テートモダンもずっとずっと行きたくて
たまらなかった場所なので、
気持ちが溢れんばかりに嬉しかった。
この美術館も、ロンドンの最先端のアートから
ピカソやダリや、きちんと絵画においての歴史を
なぞらえた作品もうまく噛み合って展示してある。

美術館じゅうにあらゆる年齢の学生がスケッチや観賞に
クラスごと訪れていて、小学校低学年くらいのクラスの
生徒たちの可愛かった事。
古代アートだけでなく、子どもの視点から
(いや、大人も)なんじゃこりゃ!というような
新鋭の面白い作品が沢山なので
こういうところに幼いうちから来られるって宝だなと思った。
寝ころんでスケッチをしている子達の絵を
覗き見した・・みんな伸び伸びとかわいい!

ミュージアムショップで買い物して、
帰り道OXOタワーに寄る。
雑貨、インテリア、アクセサリーショップが
入った3階建ての建物の中には
ふたりの大好きなこまごま雑貨がいっぱいだった。
しかしロンドンのショップも欲が無く
開店時間を過ぎても余裕で閉まっている。

OXO


その1階のEATという今どきカフェでサンドウィッチと、
これが嬉しかった!暖かいコチジャンスープを食べて再び出発。
観光名所のひとつであるタワーブリッジを渡り
デザインミュージアムへ。

これもまた来てみたくてたまらなかったスポット。
建築デザインはテレンス・コンラン。
美術館というよりもグラフィックデザインや
インダストリアルデザインをメインにしたミュージアムは
今はヒッチコックなどの映画のオープニングロールや
ポスターのデザインワークをメインに構成されていた。

暗室に入り、スライドを観ていて、一回転したところで
彼氏を見ると、よくお眠りのようだった。
ここでも楽しみにしていたミュージアムショップでは
彼氏は日本人男子学生に、働いてる方ですか?と
声をかけられていた。話してみるとその人は学生で
彼氏の会社が出展する100%デザインを見るため
ロンドンに来ているようだった。

帰りはバッキンガム宮殿に寄り、お人形のような
ノッポさん(兵隊さん)を眺めて
ヴィクトリア駅付近でNoodleNoodleという
一応中華風なラーメン屋さんに入ったが
麺は何コレ!パスタ?!
決しておいしくはなく味も曖昧で
胡椒をかけて何とか食べるが、この日も
寒かったので暖かい汁物は有り難かった。
帰り際、私はラーメンに入っていた唐辛子のかけらを
かじってしまい、エライ目に遭った。

帰りはまたホテル最寄り駅のWAITROSEで
おみやげ用のかわいいパッケージのお菓子や紅茶を買い込む。

ロンドンへ



午前中、昨日お店が開いてなく行き逃した
マレ地区のインテリアショップを何軒か巡り
これだけはやっとかないと、と
通りすがりのパン屋さんでそれぞれバゲットを買い
歩き食べ。これが、もうフランスで食べたもののなかで
いちばん美味しかった。ただのバゲット1本が。
表面はカリカリで中身はもっちり。日本のものとは
明らかに違った。空気のせいか?水のせいか?

空港へ向かう前、最後にオープンカフェで
これまたいかにもなドゥ・カフェ・シルブプレ~をして
駅のロッカーに預けてあったスーツケースを引き出し
パリを後にした。パリ・・名残惜しかった。

飛行機に1時間でロンドンのヒースロー空港に到着。
地下鉄に乗って、まずはサウス・ケジントンのホテルを探す。
ロンドンはパリより更に寒く、ホテルに着くまでに迷った。
着いたホテルは、ネットの写真で見た外観からは
想像できないくらい狭くて古かった。
お風呂にバスタブが付いていたのは嬉しかったけど
掃除ほんとにしてんのかと疑ってしまった。

この日はデイトラベルカードを買ったものの
スーツケースを引いて歩き回ったせいか疲れてしまい
結局その先地下鉄には乗らず、駅付近のカフェで
パスタとピザを食べる。
東京や大阪にも普通に有りそうな若者向けのカフェ。
普っ通~な料理に、物価は高い。

すごく寒かったのでお店を出るのが嫌だったけど
駅前のきれいなスーパーWAITROSEに寄ると、
生活消耗品のパッケージデザインが素晴らしすぎて感激。

特にそのスーパーのオリジナル商品の
パッケージデザインのシンプルで明確で無駄のないこと!
美しすぎる・・と舞い上がり、
結局ロンドン最後の日に、荷物になるから
諦めようと思っていた台所のシンク用洗剤や
歯磨き粉や紅茶やお菓子などを日用品を沢山購入したのだった。

その日は明日からのお水やお菓子を買って
ホテルに帰り、バスタブにお湯を張って暖まり、寝る。